小紋は繊細で複雑な技法で作られます

小紋を遠くから見ると一色染めの無地ものに見えますが、近くで見ると驚くほど細緻な図柄が染められています。

このような図柄は現在、お洒落や粋なこころに通じて普段着やお洒落着、茶会などのセミフォーマルな場にも着用されています。

その用途の広さから現在では広く愛用されています。

柄には鮫、通し、行儀、御召十、菊菱、霰、胡麻柄などの裃小紋系と雪月花、長寿などの文字分や伝説、物語、諸道具などを模様化した庶民の間に育ったしゃれた図柄のものもあります。

これらの柄を鮫、行儀、通し小紋などとしてもちいられています。

これらの図柄は、良質の樅材の板に生地を貼り、橋から順番に型紙で防染糊を置いて糊が乾いてから染料を刷毛で丁寧に引染めしたものですが、現在では合成染料の開発によって写し糊で、しごき引染めのかわりに型付けした生地に染料の入った写し糊をしごき塗りしています。

これを蒸して染料を定着させて水洗いですべての糊を落として仕上げています。